七夕が近づくと、笹の葉に飾るための七夕飾りをつくりますよね。
トクする君も、子供が生まれてからは季節行事を大切にしようと考え始め、毎年、知人の山から立派な笹を頂き、七夕飾りをして飾っています^^
今回ふと思ったのは、「この七夕飾りにはどんな意味があるのだろう?」ということ。
おそらく、あなたも毎年のように七夕飾りの意味なんか、それほど深く考えないで飾っていますよね。
それぞれの飾りに意味があることを子供にも語り継いでいくのも親の役目ということで、今回は七夕飾りの意味について詳しく調べてみました!
短冊
七夕に歌われる「たなばたさま」という歌はみなさんご存知ですよね。
この「たなばたさま」は、昭和16年に文部省が発行している「うたのほん下」に掲載された歌で、日本人ならほぼ誰もが一度は口ずさんだことのある歌ですよね。
この歌の歌詞に出てくる「ごしきのたんざく」は五色の短冊のことで、五種類の色の短冊を意味しています。
五色とは「青・赤・黄・白・黒」のことで、古代中国に成立した陰陽五行説がもとになっています。
※青は緑、黒は紫で代用されることもあります。
このように短冊の色は決められていて、短冊の色にはそれぞれ色ごとに違った意味があるのです。
赤:両親への長寿、感謝を願う
青:自身の目標達成を願う
黄:人間関係の良好を願う
白:決め事を守る
黒:勉学の向上を願う
このように、短冊には色事に意味があり、自身の決意や感謝の気持ちを書き留めるものなのです。
つまり、「〇〇が欲しい!!」という願いを短冊に書くことは本来の意味とは異なってしまうのです^^;
とはいえ、毎年子供は好きな色を選ぶのが普通になっていると思いますが、「こんな意味があるんだよ。」と教えてから好きな色を選ばせて見てはいかがでしょうか。
紙衣
こちらはあまり馴染みのない言葉だと思いますが、「かみこ、かみころも、かみきぬ」と言った呼び方をする織姫の着物の事です。
七夕伝説では織姫は、神様の着物をつくるのが仕事でした。
そのため、織姫のように裁縫が上手になりたいという女の子の願いを込めて、七夕竹の一番上に飾るようになったのが紙衣です。
この紙衣は、実際に紙で作られた着物で、平安中期に和紙が大量生産されたことから、紙本来の使い方以外にも利用されることになったのが始まりです。
絹でつくられた着物よりも安く、貧しい家庭で着られる着物だとおもられそうですが、丈夫で持ち運びがとても便利なので、武士や俳人が好んで着ていた着物だといわれています。
七夕飾りにするときは、もちろん折り紙で作りますが、昔は縫ってつくったともいわれています。
女の子のいる家庭では、ぜひ飾って欲しい七夕飾りなので、着物の紙子にあやかって和紙で作ってみてはいかがでしょうか?
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折り鶴
七夕飾りといえば折り鶴を飾られる事も多いですよね。
折り鶴には長寿や家族の健康、家内安全などの願いがあり、家族の中で一番年が上の方の年の数だけ折り鶴を飾ると良いといわれています。
私の家庭では、最長年齢のじいちゃんが95歳なので、95羽折らなければなりません^^;
折り鶴は昔から日本では縁起物として飾られていることも多く「鶴は千年、亀は万年」といわれており、折り鶴を折るたびに寿命が延びると考えられていました。
また、江戸時代に庶民の間で折り鶴を折ることがはやり、現在でも定番の折り紙になっています。
この折り鶴は江戸時代に文献で記されており、1682年に出版された「好色一代男」の中に文章のみで登場しています。
その後の1700年に出版された「當流七寶常盤ひいなかた」に着物の模様として、現在と同じ折り鶴が描かれていることから、
1700年以降から現代まで、私たちが知っている折り鶴が受け継がれていることになります。
その他の七夕飾り
代表的な3つの七夕飾りを説明しましたが、この他にも地域の七夕祭りには欠かせない飾りも含めて何種類かありますので、まとめて見ていきましょう。
網飾り(あみかざり)
投網(とあみ)とも呼ばれるように、漁に使う網のような飾りです。
豊漁の願いが込められた意味を持つ事で七夕飾りに使われています。
屑籠(くずかご)
飾りを作った後に出る紙くずなどを入れるくずかご(今でいうゴミ箱)です。
整理整頓、物を粗末にしないための意味が込められています。
吹き流し
くす玉にひらひらとした足がつけられて風に舞うイメージの吹き流しは、織姫の織り糸を意味した飾りです。
提灯(ちょうちん)
夜空を明るく照らしてくれるような意味が込められた飾りです。
星飾り
天に煌めく星。その星に願いを込めて、願いが叶いますようにという意味が込められた飾りです。
輪飾り・菱飾り
織姫と彦星が再開を果たす天の川を表す飾りになります。
当たり前のように飾っていた七夕飾りですが、それぞれに意味があることがお分かりいただけましたでしょうか。
ちなみに、「七夕飾りっていつから飾るの?」という疑問も多いようですが、7月6日の夜に飾り付けて外に出して、7月7日の夜にしまうのが基本的な考え方になります。
ただし、厳密な決まりはないですので、余裕を持って飾り付けをして七夕というイベントを楽しみましょう^^