解凍した肉や魚を使おうと思ったけど、やっぱり使うのをやめてもう一回再冷凍したい!

日々の献立を考えなければいけない主婦のあなたは、何度か思ったことがあるのではないでしょうか。

でも、再冷凍したらなんとなく味が落ちるイメージがあるし、興味はあるけど食中毒なんかも心配。

この前、トクする君も珍しくキッチンに立って家族にチャーハンを振る舞った時、解凍した豚肉を全部使い切れなかったので、何も考えずに残りを再冷凍しようと思ったら、

「一度解凍した肉を再冷凍しないで!」

と怒られたことがあるんですが、嫁に聞いたら肉や魚なんて再冷凍したことがないと言いました。

本当に肉や魚は再冷凍してはダメなのか?いやそんなはずはない!

とその時思ったので、今回は自らの疑問も払拭すべく、肉や魚を含めて食品の再冷凍について詳しく調べてみました。

解凍した肉や魚を再冷凍すると味が落ちる!?

解凍した肉や魚を再冷凍して、まず気になるのは「味が落ちるのではないか」ということですよね。

そもそも、解凍した肉や魚は、冷凍前に比べて味が落ちるとよく言われますが、それにはこんな理由があります。

食品を冷凍すると、組織内にある水分も一緒に冷凍されて結晶になるわけですが、それによって組織同士が寸断されてしまいます。

この組織が壊されてしまうことが原因で、食感が損なわれてしまうのです。

肉や魚でよく言われることですが、ドリップと呼ばれる旨みの汁が解凍時に水分と一緒に流れ出てしまうというのは、組織が壊れることが原因なんですね。

これがわかれば、再冷凍という行為は、解凍を2回繰り返すことなので、

「肉や魚の組織がより破壊される=より味が落ちる」

というのは、お分かりいただけると思います。

再冷凍は食中毒が心配!絶対にNGな危険な物とは?

このように再冷凍する事は味の劣化もさることながら、食品衛生の仕事をしていた経験を持つ私から言わせて頂くと、

一度解凍したものを再冷凍するのは衛生上、決して良い行為とは言えません^^;

理由は、冷凍と解凍を繰り返して、食品の温度がたびたび変化すると、

眠っていた微生物が目を覚まして活動をはじめ、増殖して食中毒を引き起こすことがあるから

なんですね。

熱に弱い微生物(もしくは微生物が作りだした毒素)に関しては、80℃以上の熱湯で1分以上加熱すれば破壊することができますが、

中には熱に強く、100℃以上でも死滅せずに体内に入って活動をしてしまう菌

もいるんですね。

そういったことを踏まえても、一般的に食品の再冷凍は避けたほうが無難と言わざるを得ないのです。

室温で解凍した食品の再冷凍は絶対にNG!

特に食中毒の危険があるケースとして、

室温で解凍した食品を再冷凍する

これは、絶対にやめましょう。

菌が増殖しやすい温度は5~60℃で、一般的な室温が18~24℃だとすると条件にぴったりマッチしてしまい、解凍された段階で食中毒のリスクが非常に高まります。

また、解凍される時の状態を考えると、表面から最初に溶けたあとは徐々に中心が溶けていきますが、

中心が溶けるまでの間、表面は冷えていない状態で何時間も放置されてしまうことになります。

そうすると、表面が傷むのがより早くなって腐敗が進みやすくなります。

特に肉や魚などは食中毒の症状も重篤なので、くれぐれも室温で解凍した物を再冷凍することはしないよう注意してくださいね。

再冷凍してもOKな食品とは

ここまで調べて見る限りでは、「やっぱり一度解凍したものは食べ切るしかないか・・・。」と、流石のトクする君も諦めムードが漂いはじめましたが、

全ての食材は無理としても、中には再冷凍出来るものはあるんじゃないかと思い、これまでの経験してきた資料をひっくり返して調べを続けていきました。

その結果、再冷凍可能な食品は、

冷蔵庫で解凍した食品

であることがわかってきました。

つまり、肉や魚でも冷蔵庫で解凍したのであれば大丈夫ということになります。

その理由は、冷蔵庫は庫内の温度が低く、それが一定に保たれているので菌の増殖を抑えながら、ゆっくり解凍できるから。

もちろん、再冷凍したものを解凍するときも、同様に冷蔵庫で解凍するのがベターです。

温度が高ければ早く解凍できますが、そこは慌てず菌が繁殖しにくい2~5℃に設定されているか確認してくださいね。

物にもよりますが、冷蔵庫で食品を解凍すると4~8時間程かかります。

それなりに時間がかかりますが、美味しく安全に食べるのであれば、これが一番いい方法なのです。

ただし、食品自体の賞味期限もありますので、100%の方法ではないことは予めご理解くださいね!

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なるべく味の劣化を防ぐ再冷凍のコツ

re-freezing

再冷凍するには、冷蔵庫で解凍したものを冷凍させ、更にそれを解凍するときも冷蔵庫でゆっくり時間をかけて行うのがベターだということがわかりました。

さらに、食品の味の劣化を防いで冷凍するにはコツがありますのでポイントをまとめますね^^

・出来るだけ鮮度が高いうちに冷凍する

★買ってきた状態で鮮度はすでに落ちはじめていますので特に生肉や生魚などは早めが肝心!

・肉や魚はラップの空気を抜き、更に保存袋に入れて密閉する

★空気に触れるのを防ぐことで、酸化して味が落ちるのを防いでくれます。

・小分けにして冷凍する

★体積を小さくして、冷凍する速度を速めることができます。

・アルミのトレーに乗せて冷凍する

★冷気が伝わりやすくなり、急速冷凍に近い状態にできます。

このように出来るだけ早く凍らせ、空気に触れさせないのが食品を冷凍するときのコツです。

ただ、冷凍しているとはいえ、再冷凍品なので保存期間は長くても1~2週間くらいと考えてくださいね。

再冷凍できるのは冷蔵庫で解凍したものだけ!

これが味はもちろん、食中毒の予防のためにも良いということが、分かりましたね^^

試してみればわかりますが、上手に冷凍すれば再冷凍品でも著しく味が落ちるということはありません。

「どうしても再冷凍したい」という時は、今回の記事をぜひ参考にしてくださいね!