正月に鏡餅を飾るという習慣も時代の流れとともに少なくなってきています。
そうは言ってもやはり正月には鏡餅を飾るという人もまだまだ大勢います。
その中には、どうやって飾るのが正解なのかよく分からないという人も少なくないはずです。
鏡餅とは本来はどのように飾るものなのか、そのポイントを整理してみました。
鏡餅を飾る期間と意味
鏡餅は一般的に12月28日から1月11日まで飾るものとされています。
この始まりの日と下げる日については縁起の良い日が選ばれていると言われています。
鏡餅を出すのが28日なのは、8とは末広がりで縁起が良い
とされていることが古くからの習わしと言われています。
また、鏡餅を下げる日1月11日とされているのについても同様です。
これもゾロ目であり縁起が良いとされているためです。
また、1月11日は「鏡開き」と言われていて、鏡餅を下げるのとあわせて家族でその餅を食するのが良いとされています。
鏡餅とは縁起物であるので、お雑煮などにして家族で食べると福をもたらすとも言われています。
鏡餅の標準的で正しい飾り方
さて、鏡餅の特徴といえば、お餅が飾られている台と、お餅の上に乗っている橙ですね。
「あれ、あなたは橙ではなく、みかんじゃないの!?」と思われたかもしれませんよね?
そうなんです。橙は現在ではみかんで代用されることも多くなっていますが、
橙には「子孫が代々反映しますように」という意味が込められており、鏡餅の上には橙を乗せるのが基本とされています。
そして、鏡餅が載っている台は、三宝と言って昔から神事の時に使われている台です。
その上に乗せる紅白の台紙とシダの葉を一対で付けるにもちゃんと意味があります。
【紅白の台紙】
赤という色が魔除け、そして四方に繁栄する
【一対のシダの葉】
「末永く反映する」「夫婦円満」等の願い
といったように、鏡餅の1つ1つのパーツにそれぞれ意味があるんですね。
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鏡餅の地域別の飾り方に違いはあるのか?
鏡餅の飾り方には地域によって使用するパーツやお餅、飾り方に少しずつ違いがあります。
基本的な考え方や意味は同じですが、
石川県や福井県では、鏡餅には紅白二色の餅を使用する習慣があります。
これは紅白が縁起が良いとされているためです。
他にも、砂糖で餅と同じように形作ったり、餅を細長く形作って蛇のようにとぐろを巻いた鏡餅を飾るといった地域もあります。
蛇のとぐろを形作るのは、縁起が良い、神の使いと言われている白蛇をイメージしてのものです。
白い餅を白蛇に見立てて縁起よくという意味があるんですね。
あなたがお住まいの地域にも、鏡餅に独自の飾り方があるのではないでしょうか。
正月に帰省する際は、そんな話を一度聞いてみるのも面白いですよね^^
鏡餅は、残念なことに最近では飾らないという人も増えているのが現状です。
鏡餅を飾ることは日本の年末年始の大事な1つの風習です。
地域性もありますが、基本的な考え方や起源、込められる願いというものは昔も今も変わりません。
こうしたことは決して難しいものではないですし、最低限の知識として身につけておくといいですよ!
ぜひ毎年の恒例行事である「正月」という風習を後世にしっかりと伝えていきましょう!