正月が近づくと「鏡餅はいつから飾るの?」「正しい飾り方が分からない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
最近は飾らない家庭も増えていますが、鏡餅には新年の幸せや家族の健康を願う大切な意味があります。
この記事では、鏡餅の意味や飾る期間、基本的な飾り方から地域ごとの違いまで、初めての方にも分かりやすくまとめました。無理なく正月の風習を楽しむための参考にしてください。
目次
鏡餅の正しい飾り方【基本】
鏡餅にはいくつかの決まった形がありますが、基本を押さえれば難しくありません。
それぞれの飾りに込められた意味を知ると、準備の時間も少し楽しく感じられます。
鏡餅を構成する主なもの
一般的な鏡餅は、大小二つの丸餅を重ね、その上に橙を乗せた形です。
この二段のお餅は、月と太陽を表すともいわれ、自然の恵みや一年の循環への感謝が込められています。
下には三宝と呼ばれる台を使い、紅白の敷紙やシダの葉を添えるのが基本です。
最近では簡略化されたセットも多く見られますが、すべてがそろっていなくても問題ありません。
大切なのは、家族の幸せを願う気持ちを込めて飾ることです。
橙(だいだい)に込められた意味
橙は実が木から落ちにくく、何年も実をつけ続けることから「代々続く」という意味を持つ縁起の良い果実とされています。
そのため、子孫繁栄や家系が長く続くようにという願いが込められてきました。
昔は橙が一般的でしたが、現在では手に入りやすいみかんで代用されることも増えています。
無理にこだわらず、用意できる範囲で取り入れている家庭が多いのも現代ならではです。
台や敷紙、葉の意味
鏡餅を乗せる三宝は、もともと神様へのお供え物を置くための台として使われてきました。
紅白の敷紙は、赤が魔除け、白が清らかさを表し、新しい一年を清浄な気持ちで迎える意味があります。
また、添えられるシダの葉には、古い葉の裏に新しい芽が育つことから、末永く幸せが続くようにとの願いが込められています。
一つひとつに穏やかで温かい意味が込められています。
鏡餅はどこに飾るのがよい?
鏡餅は、神棚や床の間、リビングなど、家族の目に入りやすく落ち着いた場所に飾るのが一般的です。
毎日自然と目に入る場所に置くことで、新年を迎えた実感もしやすくなります。
床に直接置くのは避け、台や敷物を使い、ほこりや汚れがたまりにくい清潔な場所を選びましょう。
あまり難しく考えすぎず、家族が集まり、穏やかな気持ちで過ごせる空間を意識して飾ることが大切です。
地域によって違う鏡餅の飾り方
鏡餅の基本的な意味は同じでも、地域によって形や材料に違いがあります。
こうした違いを知ることで、正月の話題が広がることもあります。
紅白二色の鏡餅
北陸地方などでは、紅白二色のお餅を使った鏡餅を飾る習慣があります。
赤と白の組み合わせは、日本では昔からお祝い事に欠かせない色とされ、慶びやめでたさを表す象徴です。
そのため、新しい一年の始まりに、より強く縁起を意識した形として大切に受け継がれてきました。
見た目にも華やかで、正月らしさを感じやすいのも特徴のひとつです。
蛇の形をした鏡餅
細長く伸ばした餅を蛇のように形作る鏡餅を飾る地域もあります。
蛇は古くから豊かさや再生の象徴とされ、特に白蛇は神様の使いとして大切にされてきました。
その姿になぞらえることで、家を守り、金運や幸運を呼び込むという願いが込められています。
少し珍しい形ですが、地域に根づいた信仰や思いが感じられる風習です。
鏡餅を飾る期間はいつからいつまで?
正月飾りの中でも、鏡餅は出す日と下げる日が大切とされています。
決まりをすべて覚えなくても、理由を知ることで安心して準備ができるようになります。
鏡餅を出す日はいつがよい?
鏡餅を飾り始める日は、12月28日が一般的とされています。
これは、数字の「8」が末広がりで、これから先に向かって運が広がっていくと考えられてきたためです。
昔から縁起を大切にする日本では、この日を選ぶことで新年への願いを込めてきました。
一方で、29日は「二重苦」を連想させることから避けられ、31日は慌ただしい中で飾る一夜飾りになるため、あまり良くないとされています。
余裕をもって準備できる日を選ぶと、気持ちよく新年を迎えられます。
鏡餅を下げる日は鏡開き
鏡餅を下げるのは、1月11日の鏡開きが目安とされています。
この日は、正月の間お迎えしていた年神様をお送りする節目の日と考えられてきました。
飾っていた鏡餅を割り、家族で分けていただくことで、新しい一年の健康や幸せを願います。
包丁を使わず、手や木づちで割るのは、「切る」という言葉を避けるためです。
こうした習わしには、穏やかに一年を過ごしたいという思いが込められています。
正月に鏡餅を飾る意味とは?
鏡餅は、年神様をお迎えするために正月に飾られる縁起物です。
正月の間、年神様が家に滞在すると考えられており、そのよりどころとして鏡餅が供えられてきました。
丸いお餅の形には、円満や調和、欠けることのない幸せといった意味があり、家族が仲良く穏やかに一年を過ごせるようにという願いが込められています。
見た目はとてもシンプルですが、こうした思いが重なり合い、古くから大切に受け継がれてきた、日本ならではのあたたかな文化を感じさせる存在です。
鏡餅はなぜ食べるの?
鏡餅は飾って終わりではなく、食べることにも大切な意味があります。
正月の間に年神様が宿ったとされるお餅をいただくことで、その力や福を分けてもらい、新しい一年を元気に過ごせるよう願ってきました。
昔から、神様へのお供え物は下げたあとに食べることで意味があると考えられてきた背景もあります。
お雑煮やお汁粉にして味わう家庭が多く、自然と家族が集まり、会話が生まれる時間につながるのも鏡餅ならではの役割です。
鏡餅を飾らない家庭が増えている理由
忙しい毎日や住環境の変化から、鏡餅を飾らない家庭も増えています。
共働き世帯が増えたり、収納スペースが限られていたりと、正月準備に手間をかけにくい事情も背景にあります。
ただ最近では、場所を取らない簡易的な鏡餅や、小さなサイズのものも多く販売されており、以前より気軽に取り入れやすくなっています。
無理をせず、自分たちの暮らしに合った形で続けることも、ひとつの大切な選択です。
鏡餅の飾り方に関するよくある質問
鏡餅については、細かな作法や決まりが気になり、不安に感じる方も多いかもしれません。
ここでは、初めて鏡餅を飾る方や、毎年なんとなく飾っている方からよく聞かれる疑問について、やさしく整理してお伝えします。
Q1. 鏡餅は12月28日に飾れない場合、いつ飾ればいい?
理想は12月28日ですが、都合がつかない年もありますよね。その場合は、慌てて31日に飾るより、できれば30日までに用意できると安心です。
29日は「二重苦」を連想させるとして避けられることがありますが、地域や家庭によって考え方はさまざまです。
大切なのは、無理をして準備がつらくならないこと。清潔に整えた場所に、落ち着いた気持ちで飾れれば十分です。
Q2. 鏡餅はどこに置くのが正解?神棚がない場合は?
神棚がある家庭では神棚にお供えすることが多いですが、必ずしも神棚が必要というわけではありません。
床の間やリビングなど、家族の目に入りやすく、静かに過ごせる場所に置くのも一般的です。
ポイントは「清潔で安定して置けること」。直射日光が当たり続ける場所や、暖房の風が強く当たる場所は乾燥しやすいので、できるだけ避けると見た目も保ちやすくなります。
Q3. 橙が手に入らないときは、みかんで代用してもいい?
はい、代用しても問題ありません。もともと橙は「代々続く」という願いの象徴ですが、現在は入手しにくい地域もあります。
そのため、同じ柑橘類であるみかんをのせる家庭も増えています。
形にこだわりすぎるより、鏡餅を飾る意味を知って、家族の幸せを願う気持ちを大切にするほうが続けやすいです。
Q4. 鏡開きは包丁で切ってはいけないの?上手な食べ方は?
鏡開きでは、包丁で「切る」ことを避け、手や木づちで割るのが昔ながらの考え方です。
とはいえ、硬くて割れない場合は無理をしないでください。
安全のために、袋に入れて軽くたたいて割ったり、少し乾燥させてから砕いたりすると扱いやすくなります。
食べ方は、お汁粉やぜんざいにするとやわらかくなりやすく、やさしい甘さで楽しめます。
お雑煮に入れる場合は、小さめに割ってから煮ると食べやすいです。
Q5. 鏡餅をきれいな状態で保つための置き場所の工夫は?
鏡餅は、置く場所の環境によって乾燥しすぎたり、湿気の影響を受けやすくなったりします。
風通しがよく、直射日光や暖房の風が当たらない場所を選ぶことで、見た目を保ちやすくなります。
また、湿度が高くなりやすいキッチンや窓際は避けるのがおすすめです。
最近は個包装や真空パックの鏡餅も多く、管理が簡単なタイプを選ぶことで、正月の間も安心して飾ることができます。
まとめ|鏡餅は正月文化をつなぐ大切な存在
鏡餅は、日本の正月らしさを感じられる大切な風習です。
すべてを完璧に守る必要はなく、意味を知り、自分たちの生活に合った形で取り入れることが大切です。
飾る期間や意味、基本的な形を知ることで、正月の準備が少し身近に感じられるはずです。
今年は無理のない形で、鏡餅のある正月を楽しんでみてください。





