女の子が生まれると、ひな人形を購入して女の子の成長や幸せを願い、毎年ひな祭りになると飾り付けをしていきますよね。

核家族化が進んだ都市部はひな壇を飾るという風習も薄れてきたと言われていますが、トクする君のような地方では毎年バッチリ行われます。

ただ、ひな人形の飾り付けって本当に大変ですよね(汗)

トクする君の家は息子なので苦労のほどはわかりませんが、知人の話を聞くと、毎年飾り方がわからなくなって大変だと言っています^^;

大きければ大きいほど、小物の数が増え、人形の配置どころかどの人形がどの役職なのかもわからなかったり・・・。

おまけに、お内裏様とお雛様の飾り方は地域や雛人形の種類によって違いますしね。

そこで今回は、お内裏様とお雛様の飾り方から、基本の七段飾り、五段飾り、三段飾りの飾り方まで、

毎年このページを見て頂ければ「ひな祭りの飾り方は完璧!」と言えるほどわかりやすく解説していきます!

※注:このページで「左(側)から」と度々出てきますが、これはひな壇に向かって左からという意味で共通となります。

お雛様とお内裏様の飾り方

まずは、何段飾りでも必ず配置せざるを得ない、お雛様とお内裏様。(メインですからね)

どちらが向かって右なのか、左なのか悩むことはありませんか?

実は、京都雛と関東雛ではお内裏様とお雛様の飾り方が違います。

そのため、うちでは右にお雛様がいるのに、〇〇ちゃんの家ではお雛様が左にいる・・・。

なんてこともあります。

京雛は向かってお雛様を左側に飾り、関東雛はお雛様を向かって右側に飾ります。


●京雛


●関東雛


お持ちの、あるいはこれから初節句で購入するひな飾りが京雛か関東雛かで左右どちらにお雛様を飾るか判断していきましょう。

では、なぜ京都のお雛様と一般的なお雛様では並べ方が違うのでしょうか?

諸説ありますが日本古来では、一番偉いお殿様は向かって右側に座ることが慣わしとなっていました。

そのため、京雛では向かって右側がお内裏様で、向かって左側にお雛様を飾るというのが通例となっていました。

一方、明治時代の西洋の文化を取り入れた大正天皇が即位された時に、大正天皇は西洋の服を着て、右側に立たれました。

このことから、国際儀礼である右が上位という文化が取り入れられ、京雛以外の一般的な地域でお雛様を飾るときは、

向かって左側にお内裏様を座らせ、向かって右側にお雛様を座らせるようになったと言われています。

基本となる「七段飾り」の飾り方

お内裏様とお雛様の飾り方はわかった所で、次に七段飾りの飾り方から順に解説していきましょう。

保管スペースの取られる七段飾りの需要は昔に比べると少なくなって来ましたが、最も豪華でこれぞひな祭り!といった迫力がありますよね。

この七段飾りをベースに五段、三段は考えていけばわかりやすいので、早速見ていきましょう。

まず一覧で見るとざっとこんな感じになります。

●七段飾りの配置一覧

  • 一段目:お内裏様とお雛様(親王)
  • 二段目:三人官女
  • 三段目:五人囃し
  • 四段目:随臣
  • 五段目:仕丁
  • 六段目:箪笥・長持・鏡台・針箱・火鉢・台須
  • 七段目:カゴ・重箱・御所車

では、この飾り方について一つずつ説明していきましょう。

一段目:お内裏様とお雛様(親王)

内裏びなで、正式には男雛(お内裏様)女雛(お雛様)を呼びます。

先程解説しました通り、

京雛は左側がお雛様

関東雛は右側がお雛様

にならって設置しましょう。

二段目:三人官女

二段目に並べる三人官女はお内裏様に使えています。

左から、官女(堤子)・官女(三宝)・官女(長柄)

の順番に並べていきます。

三段目:五人囃し

三段目に並べる五人囃しは能楽の囃し方に模した五人の子供で、謡や楽器を披露しています。

元気な子に育つように応援している音楽隊です。

左から、五人囃し(太鼓)・五人囃し(大太鼓)・五人囃し(小太鼓)・五人囃し(笛)・五人囃し(謡)

という順番で並べていきます。

四段目:随臣

四段目に並べるのは、御殿を守る右大臣と左大臣です。

悪い人が近寄らないように見守る役割があります。

左から、右大臣・左大臣

と並べます。

二体とも同じ顔をしている場合、黒い着物を着ている人形を向かって右に座らせてください。

五段目:仕丁

五段目に並べるのはお内裏様のお供をしたり、掃除をしたり、御所の雑用係である仕丁です。

表情豊かな子供に育つようにと願いが込められていて、それぞれ、笑い上戸・泣き上戸・怒り上戸という名前があります。

左から、仕丁(笑い上戸)・仕丁(怒り上戸)・仕丁(泣き上戸)

の順番に並べていきます。

六段目・七段目:飾り関連

六段目以降は飾り関係を並べていきます。

六段目は左から、箪笥・長持・鏡台・針箱・火鉢・台須

七段目は左から、カゴ・重箱・御所車

の順に並べます。

七段飾りのひな壇はとても豪華なのですが、特に小物が多すぎてわからなくなってしまうので、まずはひな人形から設置していくようにするのがコツですよ^^

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三段飾り・五段飾りの飾り方

では次に、三段飾りや五段飾りの場合の飾り方について解説していきます。

とはいっても、どちらも基本の七段飾りさえ押さえておけば、並べ方に多少の違いはありますが、それほど難しくありません。

では、七段飾りとの違いにフューチャーしながら解説していきましょう。

三段飾りの飾り方

三段飾りでは、お雛様・お内裏様・三人官女・カゴ・重箱を上から順番に飾り付けていきます。

七段飾りとは違い、五人囃しや隋臣、仕丁などがありませんので、このように比較的覚えやすいです。

  • 一段目:左から、お内裏様・お雛様
  • 二段目:左から、官女(堤子)・官女(三宝)・官女(長柄)
  • 三段目:左から、カゴ・重箱・御所車

と、このようになっています。

三段飾りであっても、かならずお雛様は上の段から飾るようにして下さいね。

五段飾りの飾り方

五段飾りというのは、あまり多くないようですが、四段目までは七段飾りと一緒で五段目に飾りが来るのが最も基本となります。

  • 一段目:お内裏様・お雛様
  • 二段目:左から、官女(堤子)・官女(三宝)・官女(長柄)
  • 三段目:左から、五人囃し(左から太鼓・大太鼓・小太鼓・笛・謡
  • 四段目:左から、右大臣・仕丁(笑い上戸)・仕丁(怒り上戸)・仕丁(泣き上戸)・左大臣
  • 五段目:左から、カゴ・重箱・御所車

ただし、五段飾りは三段目以降が商品によって異なる事が多くなっています。

例えば、こちらの商品のように

四段目に随臣と飾りがきて、五段目に仕丁が来たりと商品によって異なる場合があるので注意が必要です。

どちらの場合でも、基準は七段飾りとなっていますので、迷ったときは七段飾りを参考に、上から順番に飾ってくださいね。

★ひな人形を飾る時期や片付ける時期に関する記事はコチラでどうぞ!

ひな人形を飾る期間や由来についての基礎知識


女の子が生まれると、雛人形の購入のときに何段の飾りにするかで迷いますよね。

知人の家も女の子が生まれた年に、家族の中で雛人形の段数について揉めてしまったそうな^^;

大きければ大きいほど飾り方を覚えることも多ですし、商品によっては変則的な飾り方をするケースもありますので、最初に飾った年にひな壇の写真を一枚撮っておくことをおすすめします^^

ただ、基本はこちらで書いた飾り方がベースとなりますので、ぜひブックマークでもしておいてくださいね♪

この記事がきっかけに、毎年苦労せずに飾れるようになる方が一人でも増えてくれれば嬉しいです!