路面の凍結に圧雪にわだちにスタック…。
冬の運転は恐怖の連続です。
今でこそ雪とは無縁の南国ぐらしのトクする君ですが、北海道には7年住んでいたことがあるので、雪道運転の怖さは十分理解しています。
とくに雪道の運転は初心者もベテランも関係なく怖いもの。
とはいえ、事故なく安全に雪道を運転するのにはコツがあります!
それは、
1.雪道の危険を知ること
2.雪道に合った運転テクニックを身につけること
この2つです。
今回は雪道運転が怖いと感じるあなたのために、雪道運転が怖くなくなる2つのコツについて詳しく解説していきましょう。
雪道における運転の危険とは?
雪道の危険を想像してみると、
・積もった雪にタイヤがとられてしまうスタック
・圧雪された雪の両端に出来た雪の突起「わだち」にハンドルを取られる
・溶けた雪が凍結するアイスバーンでのスリップ事故
・路面が濡れているかと思いきや、凍結していて見分けがつかないブラックアイスバーン
ちょっと想像しただけでもこんなに危険がいっぱい…。
全国の事故率の統計を見ても12月が事故、死亡者数ともにトップというのが雪道の怖さを物語っています。
ちなみに保険会社が調べた2012年11月~2013年3月の5か月間に、雪国代表とも言える北海道で起きた交通事故の原因の割合を見てみると、
●スリップ…88.4%
●視界不良…9.7%
●わだち…1.6%
●その他…0.2%
という風になっています。
このように雪道に慣れた道民ですら、事故を起こしてしまうのです。
何が起こるのか分からないのが雪道の怖さですね。
まず事故やトラブルに遭ったときのためにも気を付けたいのが、車間距離です。
とりあえず、前の車が事故ったとしても、自分が事故に遭いそうになったとしても、ぶつかるものが周りになければ、少しはゆとりを持って対処できます。
雪道での車間距離の目安ですが、通常の2倍の車間距離をとるのが好ましいとされています。
通常の乾いた路面で時速40キロで走っていた場合、理想とされる車間距離は25メートルです。
その倍の車間距離となりますので、
雪道では50メートル程度車間距離を取る
これが危険予測と危機回避において最も基本的な考え方となります。
雪道を上手に運転するコツ!
危険予測と危機回避において最も基本的で大切なのは車間距離だということがわかりました。
その上で、上手に雪道を運転するためのテクニックについて考えていきましょう。
雪道を上手に運転するコツは、
ブレーキの回数を出来るだけ少なくする
ということを意識して運転することがポイントになります。
雪道で怖いのは、急ブレーキを踏んだ時のスリップです。
怖い思いだけですめばまだしも、スリップするハンドル操作が思うようにいかなくなります。
とくに、ハンドルをきった状態でのブレーキは、車輪の状態が不安定になるので絶対にやめましょう。
雪道を運転するときは、
・出来るだけ一定の速度で走る
・前の車との車間距離を多め(50メートルが基本)にとる
・速度を落とす際はアクセルを離して徐々に減速する
・ブレーキは十分に速度が落ちてからハンドルを切らずに優しく踏む
これが基本テクニックとなります。
突然の急ブレーキにはABSが鍵を握る
どんなに急ブレーキを踏むなと言われても、何が起こるか分かりませんので、やむを得ず急ブレーキを踏まねばならぬときもあるでしょう。
前方で事故が起こるかもしれないし、歩行者や自転車がコケそうになって道路に飛び出してくることだってあるかもしれないし、
スリップやわだちに足をとられることだって十分に考えられるのが車を運転するということ。
そんな突発的な急ブレーキによるスリップを防ぐためには、車にABSが搭載されているか否かは大きな鍵を握ります。
ABSというのはアンチ・ブレーキング・システムの頭文字を取った略称です。
どん時にABSが役立つかというと、濡れていたり凍結したりしている滑りやすい環境などで、障害物があって急ブレーキを踏んだとします。
急ブレーキを踏むと、タイヤの回転が止まって通常ならハンドルにロックが掛かってしまうため、障害物と衝突しそうになったときにハンドル操作ができないため、前方の障害物に衝突してしまいます。
そこでABSが作動すると、ハンドル操作が可能になり、ブレーキを踏んだ状態でも瞬時にハンドルをきることができ、障害物を避けることができるのです。
十分に車間距離をとっていたとしても、吹雪いていたり路面が凍って反射している場合、急ブレーキを踏まざるを得ないということもあるでしょう。
そんな時のための生命線となってくれるのがABSです。
ABSが搭載されてないから車を乗り換えろとまでは言いませんが、一度自分の車がABS搭載しているかどうかは確認しておきましょう。
もし搭載されているのであれば、寒くて凍結している日にABSがどんな風に作動するのか、
だだっ広い駐車場や公園があれば、事前にチェックしておくと、いざという時に、より冷静に対処できるのでオススメです。
ただし、その際はくれぐれも周囲の安全が確認できる状態で行ってくださいね。
練習で事故を起こしては本末転倒ですので^^;
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雪でスタックした時の脱出方法
雪の降る地域では、スタックという単語は冬になるとよく耳にする言葉ですよね。
スタックをしている状況というのは、
雪や砂にタイヤがはまって空転してしまい、前にも後ろにも進めなくなること
をいいます。
映画なんかでみる、砂漠で車を運転していて砂にはまって、アクセルを踏んでも砂をかくばっかりで、
仕方がないから人力で車の後ろから「よいしょ、よいしょ」と押している状況の雪バージョンみたいな感じですね。
私も過去に一度経験あるんですが、脱出方法を知らないと、とにかく焦る状況なんですね。
しかも、雪がサラサラの時だけにスタックが起きるというわけではなく、
雪が圧雪されてタイヤと雪の間に摩擦がなく、ツルツル滑ってしまっている時にもスタックは起こります。
あなたが思っているよりも、結構な頻度で起こる可能性がありますので、
雪道でスタックしてしまったときの脱出方法は予めしっかりと覚えておきましょう。
以下に脱出方法のポイントをまとめました。
【スタック脱出の手順】
・スコップでタイヤの前後の雪を取り払う。
・厚手のバスタオルをなどをタイヤの下に噛ませて、摩擦がある状態で発進する
・ジャッキアップして、少し車体を浮かせてその間に角材やモノを置いてから発進する
・自力脱出が無理な場合は、他の車に牽引してもらうか、車体後方から押してもらう
一人で乗っている時のスタックほど焦るものはありませんが、万が一のことを考えてバスタオルや園芸用の小さなスコップでもいいので、車に積んで置きましょう。
また、スタックが起こった際には自分だけでなんとかしようとせず、早々に人の手助けを受けるのも賢明な判断となりますので、下手なプライドは禁物ですよ!
雪が降った日は外出せずにコタツでぬくぬく…とはなかなかいかないもので、
仕事や子供の送り迎えなど、吹雪だろうが車を運転せざるを得ないのが普通ですよね^^;
誰しも事故は起こしたくないのは一緒ですので、できるだけ安全に目的地にたどり着けるように対策と準備を万全にしておきましょう!