着物って日本の伝統文化の1つといっても良いくらい古き世の女性の普段着として愛用されていました。

現代では洋服が取って代わって主流となってしまったため、着物は影を薄めがちになったかと思いきや、

ここに来て浴衣感覚で夏に着物を楽しむ20代~30代の女性も増えてきました。

ただ、浴衣と違って難しいのが帯のセレクトですよね。

6月から9月までの単衣仕立ての着物を着る時期に用いられる帯は夏帯と呼ばれます。

この夏帯にも様々な種類がありますが、

最近良く見かけるのは名古屋帯ですね。

ここまでくると、あなたは何が何だかわからなくなってくるはず。

そこで、着物デビューの初心者にもわかる夏帯についての基礎知識や、

さらには、ポピュラーな名古屋帯についての結び方まで詳しく解説していきましょう!

夏帯に使用される帯の種類とは?

それではまず夏帯にはどんな種類があるかを知ることからですね。

夏帯は通気性をよくする織り方や素材によって種類が異なり、

<袋帯>

絽(ろ):七・五・三本おきに緯糸に二本の経糸を交差させていく織物

紗(しゃ):強捻糸の経糸を二本ずつ絡ませた織物

<名古屋帯>

羅(ら):3本以上の経糸を絡ませて網目のような柄の織物

麻(あさ):通気性の良い麻を原料とした織物

と大きく分けて袋帯と名古屋帯に分類されます。

主に礼装用には絽(ろ)と紗(しゃ)の織りの袋帯を着用するのがフォーマルとされています。

つまり、名古屋帯とは現代で言うと、カジュアルな洋服に合わせるアクセサリーと言うことになりますね。

名古屋帯にも種類がある!その特徴は?

この名古屋帯は名古屋で考案されたことが名に由来しますが、仕立てをする前の帯幅が九寸(約34センチ)あることから、

九寸や九寸名古屋(きゅうすんなごや)

呉服屋さんでは着物の反物のような巻かれた状態で売られているのも特徴ですね。

そして、さらに名古屋帯には染め名古屋と織り名古屋の二種類があります。

織り名古屋

金糸、銀糸を用いた格調高い文様のものがあり訪問着や色無地などにあわせることが多い

染め名古屋

塩瀬(しおぜ)、縮緬(ちりめん)、綸子(りんず)、紬地の生地に染めの技法で柄をつけたしゃれ帯。小紋や紬などの着物に合わせることが多い

また、刺繍や箔に技法を用いた名古屋帯もあり、こちらは染め名古屋より格が上とされているようです。

名古屋帯はこのように材質、染め、織りなどの種類によって、カジュアルの中にも格調高さを表したり、

純粋にオシャレに着こなす帯としてもセレクトできる幅広さが人気の帯である所以なんですね。

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名古屋帯の結び方

さて、このようにシーンに合わせてセレクトできる名古屋帯。

軽く扱いやすく一人でも巻きやすいことでも知られています。

着付けの際は一重のお太鼓にして結ぶのが一般的ではありますが、初心者にとっては具体的にどう結んでいいのかわかりませんよね。

そこで、何度も練習できるようこちらの動画をご紹介します。

1、「手先」を左の肩にかけ、長さはウエストまでにしましょう。

  ※このとき帯の縫い目が上に、輪が下になるように注意しましょうね。

2、帯板を前に入れます。

3、そのまま一巻きで帯の位置を決めましょう。

4、前部分の柄の出具合を好みの感じにしながら、さらに一巻きします。

5、肩にかけた「手先」を落とし、少し斜め左下に引きます。
 

6、胴に巻いた帯の下側の輪の部分と
  「手先」の輪の交差する1点を左手の指で挟んで押さえます。

  ※ピンチを使うと楽に出来ますよ!

7、左手はそのままにして、右手で胴の際を上に持ち上げて押さえましょう。

8、そのまま胴に巻いた帯の上側に仮ひもをしっかり結んで完成です!

いかがでしたでしょうか?

結構詳しく解説してくれている動画なのでわかりやすかったのではないでしょうか?

動画のポイントをまとめた解説を上記にまとめたので、ぜひこの記事をブックマークして繰り返し練習してみてください。

1人で着付けができるようになれば、当たり前のように着物を来て外出できるようになります。

これって昔は普通だったはずなんですが、洋服が日本に入ってきたことによって「着るのが面倒くさい服」となり、気づけば「日本の伝統服」と表現されるようになりました。

なんだかこれって日本人として寂しいことだとは思いません?

せめて夏くらい、浴衣ではなく名古屋帯をササッと締めて、着物を着こなすカッコイイ女性が1人でも多くなることを期待しています^^