「乾坤一擲」という四字熟語を、ニュースや文章の中で見かけて「どんな意味だろう?」と感じたことはありませんか。
少し難しそうに見えますが、意味を知ると人生の大切な場面を表す言葉だとわかります。
この記事では、乾坤一擲の意味や由来、使い方を例文とともにやさしく解説します。
初めて四字熟語を調べる方でも、読み進めるだけで自然に理解できる内容になっています。
目次
まず結論|乾坤一擲はどんな意味の四字熟語?
乾坤一擲は、「運命をかけた一度きりの大勝負」を表す四字熟語です。
成功するか失敗するか、その結果によって大きく状況が変わるような決断や挑戦に使われます。
軽いチャレンジではなく、覚悟を決めて臨む場面で使われるのが特徴です。
人生の分かれ道や、後戻りできない選択を表す言葉だと考えるとイメージしやすいでしょう。
乾坤一擲の読み方と意味を簡単に解説
乾坤一擲は、読み方や漢字の意味を知ることで、より深く理解できます。
ここでは基本となる読み方と、言葉全体の意味をかみくだいて説明します。
読み方は「けんこんいってき」
乾坤一擲は「けんこんいってき」と読みます。
漢字が並ぶと難しく見えますが、どれも音読みでつながっているので、声に出すと意外と覚えやすい言葉です。
新聞や小説、解説文など“書き言葉”で出会うことが多いため、読み方を押さえておくと内容がすっと頭に入ります。
人に説明するときも自信を持って使えるので、まずはここで読みを確実にしておきましょう。
意味をわかりやすく言い換えると?
意味をやさしく言い換えると、「すべてをかけた一回勝負」です。
たとえば、やり直しがきかない選択や、結果がその後の生活や立場を大きく左右するような局面で使われます。
単に“運試し”というより、「ここで決める」「もう迷わない」と腹をくくる気持ちが含まれるのがポイントです。
「一か八か」や「大きな賭け」と近いものの、乾坤一擲には“覚悟の重さ”や“人生の節目”のニュアンスがにじみます。
乾坤一擲はどんな場面で使われる言葉?
乾坤一擲は、日常のささいな出来事よりも、人生の節目となるような場面で使われます。
どのような状況で使われるのかを知ることで、使いどころがわかりやすくなります。
実際によく使われるシーン
受験や就職、転職のように、結果がこれからの進路や環境を大きく変える場面で使われやすい言葉です。
たとえば第一志望の試験、理想の会社への応募、思い切った引っ越しや独立など、「ここで踏み出せるかどうか」が重要になる局面が当てはまります。
また、長く準備してきた発表会や大会、資格試験の本番など、“積み重ねの集大成”を迎えるときにもぴったりです。
気合いや決意を一言で表せるので、文章の中で状況の緊張感を伝えたいときに役立ちます。
日常会話で使える?使えない?
乾坤一擲は少し改まった表現なので、普段の会話では出番が多い言葉ではありません。
友人同士の雑談で使うと、少し硬く聞こえたり、気合いが入りすぎた印象になることがあります。
その一方で、作文やレポート、スピーチ、SNSの文章など“書いて伝える場面”では自然に馴染みます。
どうしても会話で使いたいときは、重大な場面であることが相手にも伝わる状況で使うと違和感が出にくいでしょう。
乾坤一擲の由来|なぜこの言葉が生まれた?
この四字熟語には、古い時代の考え方や文化が関係しています。
由来を知ると、言葉に込められた重みや背景がより伝わってきます。
「乾坤」とは天地・世界・運命のこと
「乾」は天、「坤」は地を表し、二つを合わせた「乾坤」は天地、つまり世界全体を指します。
日常であまり聞かない言葉ですが、古い文章では「世の中」「この世界」「大きな流れ」といった意味で使われることがあります。
乾坤一擲の“乾坤”には、個人の小さな出来事というより、運命や状況をまるごと動かすようなスケール感が含まれています。
だからこそ、軽い勝負ではなく、人生を左右する局面にふさわしい表現として受け取られるのです。
サイコロと運命が関係している理由
「一擲(いってき)」の「擲」は、“投げる”という意味の漢字です。
乾坤一擲では、サイコロを一度投げて、その出目に運命を託すようなイメージが背景にあります。
サイコロは投げた瞬間に結果が決まり、やり直しができません。
そこが「一度きりの勝負」というニュアンスに直結しています。
つまり、準備を重ねたうえで最後は思い切って踏み出す、そんな緊張感や覚悟が「一擲」という言葉の中に込められていると考えると理解しやすいでしょう。
中国の詩人・韓愈の詩に由来する言葉
乾坤一擲は、中国の詩人・韓愈(かんゆ)の詩に見られる表現がもとになったとされています。
詩の中では、サイコロを投げるような一度の行為に、天地(=乾坤)をかけるほどの大きな意味を重ねて表しています。
そこから「運命をかけた一回の勝負」という意味が広まり、後の時代に四字熟語として定着しました。
由来を知ると、乾坤一擲が単なる“勢い”ではなく、歴史の中で磨かれてきた重みのある言葉だと感じられるはずです。
乾坤一擲の使い方を例文で覚えよう
意味を理解したら、実際の使い方を例文で確認してみましょう。
具体的な文章を見ることで、どんな場面に合う言葉なのかがよりはっきりします。
日常生活での例文
- 受験本番を前にして、これはまさに乾坤一擲の挑戦だと感じた。
- 迷い続けた末に、乾坤一擲の覚悟で新しい道を選んだ。
- 長年の努力を試す場面で、乾坤一擲の思いで臨んだ。
長年準備してきた試験に挑むとき、「今回は乾坤一擲の勝負だ」と表現することができます。
この一文だけで、これまで積み重ねてきた努力や、本番にかける強い思いが伝わります。
結果がどうなるかわからない不安があっても、全力を出し切る覚悟を示せるのがこの言葉の良さです。
大切な挑戦の前に、自分の気持ちを整理する言葉として使うのもよいでしょう。
学校・作文・小論文で使える例文
- 彼女は乾坤一擲の覚悟で、夢への一歩を踏み出した。
- 失敗を恐れず、乾坤一擲の決意で挑戦した経験を書いた。
- 人生の分岐点として、乾坤一擲という言葉がふさわしいと感じた。
作文では、「彼は夢をかなえるため、乾坤一擲の覚悟で挑戦した」と書くことで、登場人物の強い意志を印象づけることができます。
単に“頑張った”と書くよりも、場面の重みや真剣さが伝わりやすくなります。
小論文や感想文でも、大きな決断を説明する場面で使うと、文章全体が引き締まった印象になります。
ビジネス・仕事での例文
- この決断は、会社にとって乾坤一擲の選択だった。
- 新規事業への挑戦を、乾坤一擲の賭けと表現した。
- 経営の転換点として、乾坤一擲という言葉が使われた。
仕事の場面では、「この企画は会社にとって乾坤一擲の挑戦になる」といった形で使われます。
新しい事業への参入や、大きな方向転換を表す際に用いると、その決断の重要性が伝わります。
ただし、日常的な業務には大げさになりやすいため、本当に節目となる判断に絞って使うのがポイントです。
乾坤一擲を使うときの注意点
便利な言葉ですが、使い方を間違えると大げさに感じられることもあります。
使う場面や内容に注意することが大切です。
軽い挑戦や失敗しても問題ない出来事には向いていません。
本当に重要な局面で使うことで、言葉の重みが生きてきます。
状況に合っているかを考えて使いましょう。
乾坤一擲と似た言葉・反対の言葉
意味の近い言葉や反対の言葉を知ることで、表現の幅が広がります。
それぞれの違いを簡単に見ていきましょう。
類語・言い換え表現
「一か八か」や「伸るか反るか」は、結果がどう転ぶかわからない勝負を表す言葉です。
これらは運の要素が強調されやすいのに対し、乾坤一擲は自分の意思や覚悟が前面に出る表現だと言えます。
同じような場面でも、気持ちの重さを強調したいときには乾坤一擲を選ぶと、より深みのある表現になります。
反対の意味を持つ言葉(対義語)
「石橋を叩いて渡る」や「小心翼翼」は、失敗を避けるために慎重に行動する様子を表します。
十分に準備を重ね、危険をできるだけ減らす姿勢が強調される言葉です。
一方、乾坤一擲は最後は思い切って踏み出す場面で使われるため、考え方や行動の方向性が大きく異なります。
乾坤一擲は英語でどう表現する?
日本語だけでなく、英語ではどのように表されるのかを知っておくと、理解がさらに深まります。
all or nothing の意味と使い方
英語の「all or nothing」は、「すべてかゼロか」という意味を持ち、成功か失敗かのどちらかしかない状況を表します。
努力や資金、時間をすべて注ぎ込む場面で使われることが多く、乾坤一擲ととても近い感覚の表現です。
大きな挑戦を説明するときに使うと、状況の厳しさや覚悟が伝わります。
take a big gamble など他の英語表現
「take a big gamble」は、“大きな賭けに出る”という意味の表現です。
結果がどうなるかわからない中で、思い切った選択をする場面に使われます。
all or nothing よりも少しやわらかい印象があり、会話の中でも使いやすい言い回しです。
文脈に合わせて使い分けることで、より自然な表現になります。
乾坤一擲に関するよくある質問(Q&A)
乾坤一擲について、疑問に思いやすい点をまとめました。
初めて使う前に確認しておくと安心です。
乾坤一擲は悪い意味の言葉ですか?
乾坤一擲そのものに、悪い意味は含まれていません。
ただし、無計画に行動する印象を与える文脈で使うと、無謀に見えてしまうことがあります。
十分に考えたうえで覚悟を決めた、という流れが伝わる場面では、前向きで力強い表現として受け取られやすくなります。
ポジティブな場面でも使えますか?
大きな夢や目標に向かって一歩踏み出す場面では、前向きな意味で使うことができます。
努力を重ねた末の挑戦や、強い決意を示したいときに使うと、気持ちがはっきり伝わります。
成功を願う気持ちと覚悟の両方を表せるのが、この言葉の魅力です。
「一か八か」との違いは何ですか?
一か八かは、結果がどうなるかわからない状況そのものに焦点が当たる言葉です。
一方で乾坤一擲は、その状況に立ち向かう人の覚悟や決意が強調されます。
同じ勝負の場面でも、気持ちの重さや真剣さを伝えたいときに乾坤一擲が選ばれます。
使う相手や場面に注意は必要ですか?
目上の人に向けた文章や、改まった場面では問題なく使えます。
ただし、日常の軽い会話では少し堅苦しく感じられることがあります。
相手や状況を意識し、本当に重要な場面で使うことで、言葉の印象がより良くなります。
スピーチや作文で使っても大丈夫ですか?
スピーチや作文では、聞き手や読み手の印象に残りやすい表現です。
特に、決意表明や経験談の山場で使うと効果的です。
ただし、何度も使うと大げさになってしまうため、ここぞという場面に絞って使うことをおすすめします。
まとめ|乾坤一擲は人生の大勝負で使う言葉
乾坤一擲は、運命をかけた一度きりの大きな勝負を表す四字熟語です。
人生の中でも特に重要な局面や、結果次第でその後の流れが大きく変わるような場面を印象づける言葉として使われます。
意味や由来をあらかじめ知っておくことで、この言葉が持つ重みやニュアンスを正しく理解でき、使う場面も自然と判断しやすくなります。
大切な決断や覚悟を伝えたいときに、状況をよく考えたうえで取り入れてみてください。




